今週は三冊を読みました

2/8まで講談社の10,000冊以上のkindle本が50%ポイント還元、というセールをやっておりまして、この機に気になっていた本を纏め買いしました。気になっていなかった本も衝動に任せて買いました。11冊くらいは買ったかな。積読を減らそうと思っていたのに逆に増えてしまったのですが、今後の楽しみが増えたと思うことにします。

今週読んだ本は以下。ネタバレも少し。

オーダーメイド殺人クラブ (集英社文庫)
 

辻村深月さん。
「冷たい校舎の時は止まる」「 凍りのくじら」「僕のメジャースプーン」を昔読んだことがあって、何れも好みのお話であったので、作風が自分の好みに「合う」作家さんなのだと認識しています。初読の作家さんは地の文が肌に合うか合わないか、半分博打みたいなところがあるのですが、辻村先生のお話に関しては何の不安もなく読み進めて読了。
中二病に罹患していた時代、と言い捨ててしまえばそれまでだけど、当時だからこそ感じられていた、リアルの感情だったのだと思うことがたくさんある。融通が効かずに、いつでもなにかに必死だった自分の中学時代を思い返しました。
アンが水着を隠され、それを徳川にフォローされたくだりで既に感極まっていたのですが、「決行の日」とその後のクライマックスの描写が素晴らしい。アンと徳川の関係について、しめくくりをああやって描いて貰えたこと、読者としても幸いに思います。

新装版 星降り山荘の殺人 (講談社文庫)

新装版 星降り山荘の殺人 (講談社文庫)

 

 倉知淳さん。先程述べたように初読の作家さんは、好みかどうか分からない段階で購入するのは博打なところがあると思うんですけれども。
最初の十頁くらいを読み終えたあたりで、これはアタリだと思いました。すこぶる読みやすい。読みやすくない本が悪い本であるとは思いませんが(そもそも自分の理解が及んでいないだけということも多々ある)、自分にとって何度も読み返しやすい本はやはり、文章がリズミカルで、さらさらと情景が頭に入ってきて流れるように読めるものが多いです。倉知先生の作品はドンピシャでした。
内容はクローズドサークル「雪の山荘」もので、いたってフェアな本格ミステリ。例え読者を騙す高度なテクニックが使われていたとしても、フェアには違いありません。
実は「犯人は誰か」という核心部分については、作者の仕掛けに早々に気付いたというか、「こういうことかな?」と思い至っていたのでそれほど驚きはありませんでした。しかしながら、人物の掛けあいの面白さや、推理パート等、真犯人当てとは別の個所もとにかく楽しくて、読み進めるのが全く苦になりませんでした。他の倉知先生の作品もポチポチしたので、追々読む予定です。

時短勉強術 (「根性なし」「体力なし」「ラクしたい」人のための)

時短勉強術 (「根性なし」「体力なし」「ラクしたい」人のための)

 

 
Qさま!!でも回答者として無類の強さを発揮している、天明麻衣子さんの実用書。発売当初から気になっていたのですが、先日kindle化したのを知り購入。

もういい歳なのに、スキルもキャリアもなく、地方の中小企業で薄給で働いている身からすると、天明さんのような出来る女性の生き方には憧れるものがあります。根性なし・体力なし・ラクしたい、というフレーズはそっくり私も同じなのに、その上に私は「効率が悪い」「要領が悪い」までつく救いようのなさなので、天明さんの効率重視での勉強術については大いに学ぶところがありました。これを機に勉強したい!という気持ちが湧いてきます。
特に資格試験を考えている方、受験勉強を控える学生にオススメの内容です。